2025.10.01
生活情報

タイの交通事情と移動手段、最初に戸惑ったあの日のこと

タイの交通事情と移動手段、最初に戸惑ったあの日のこと

タイに移住して最初にぶつかった壁は、実は「交通」でした。
観光で来たときは便利に思えたタクシーや電車も、住むとなると全然違います。今日は、私がタイで実際に経験してきた交通のエピソードを交えてお話しします。

1. 初めてのタクシー、行き先が伝わらない

移住して間もない頃、スーツケースを抱えてタクシーに乗り込んだときのこと。
英語で行き先を伝えてもドライバーは首をかしげるばかり。仕方なくホテルの名刺を見せたら「ああ、ここか!」と発進。安心したのも束の間、夜のバンコクをぐるぐる回り、結局料金は倍近くに…。

そのとき「タイでは行き先をタイ語で見せないと通じにくい」と痛感しました。
でも逆に、これがきっかけでタイ語を少しずつ覚えるようになったんです。今では、自分でタイ語で案内したり、スマホアプリ(Grabなど)を使ったりしてスムーズに移動できています。

最初は戸惑いもありましたが、「言葉を工夫することで世界が広がる」――これもタイで暮らす醍醐味だなと感じています。

2. バイクタクシーのスリル

会社に急いでいた朝、渋滞で全く動かない道路を見ていたら、オレンジ色のベストを着たバイクタクシーのおじさんが声をかけてきました。
思い切って乗ってみたら、車の隙間をすり抜け、風を切って進む感覚はまさにジェットコースター。

正直怖かったですが、「これがタイのスピード感か」と妙に納得しました。
今では短距離の移動でよく使っています。

👉便利になった現在

アプリでバイクタクシーを呼べるようになり、値段交渉の手間やぼったくりの心配もなくなりました。
安全面ではまだ課題がありますが、以前よりも利用しやすい環境になっています。

3. 電車の便利さと人混み

BTS(高架鉄道)に初めて乗ったとき、整然と並ぶ乗客を見て「日本みたいだな」と安心しました。
ところが夕方のラッシュ時は別。改札を出るのに長蛇の列、電車に乗り込むと身動きが取れないほどの人混み。日本の通勤ラッシュを思い出して、思わず苦笑いしました。

👉 便利になった現在

20年前と比べて路線が大幅に延び、郊外までカバーするようになりました。
まだ混雑はありますが、移動の選択肢は確実に増えています。

4. 地元感あふれるソンテウ

チェンマイに遊びに行ったとき、現地の友人に勧められて初めてソンテウに乗りました。
小型トラックの荷台にベンチがあり、地元の人と肩を並べて座る。どこで降りるのかも最初は分からず不安でしたが、近くのおばちゃんが「ここで降りるのよ」と合図してくれて助かりました。

「言葉が通じなくても、助け合いながら移動する」──これもタイらしい魅力の一つだと感じた瞬間です。

👉 便利になった現在

ソンテウは今でもローカル色が強いですが、Googleマップでルートを確認できるので不安はだいぶ減りました。
旅行者向けの観光ソンテウやミニバスも増え、昔よりも利用しやすくなっています。

おわりに

最初は戸惑うばかりだったタイの交通事情。
でも、タクシーで遠回りされたことも、バイクタクシーでスリルを味わったことも、ソンテウでおばちゃんに助けられたことも、全部が「移住のリアルな思い出」になっています。

そして、20年の間に交通は大きく変わりました。アプリやキャッシュレスが普及し、移動はどんどん便利に。
それでも不便さが残る部分もあり、その両方を味わえるのがタイの面白さだと思います。

これから移住を考える方には、ぜひ「昔のドキドキと今の便利さの両方」を楽しんでいただきたいです。